〇 上食満(現在の食満3丁目)の10月の秋祭りに奉納される獅子舞が演じられ、この獅子舞は、上食満獅子舞保存会があり継承されて、毎年行われている。
上食満獅子舞保存会は、現在も継承し郷土芸能の普及と啓発に努めるなど地域に根差した伝統芸能の保存と振興の活動から兵庫県より昭和57年(1982年)11月18日に「ともしび賞」(図1)を受賞しました。
この獅子舞は、今より約400年以上前の室町時代より継承されて来た奉納神楽になり、五穀豊穣、無病息災、民生安泰等の祈願・感謝を神前に奉納するものです。
毎年10月の秋祭り(注1)の宵宮、本祭の2日にわたり獅子舞が奉納されます。
宵宮には、午後7時頃から当家(当年の当番家)より神社まで獅子を先頭に太鼓、笛の合奏で着物姿の氏子が並んで音頭ヤリヨイ節を歌いながら本社前まで道中する「宮入り」があり、古式豊かな伝統の郷土行事になります。
宮入り後、獅子舞の奉納は、悪魔祓いの演目から始まり、獅子舞の演目には7つの
演目があり、その由緒を下記に紹介します。番号は、奉納の順番です。
尚、現在の玉獅子の前半の舞は、白石の舞なります。他の舞においても数年前より
時間、体力面等から獅子舞の一部には、繰り返しての舞の部分を省略している。
-獅子舞の演目・順番と由緒- (宮入りから獅子舞は、資料①~⑦を参照)
1.悪魔祓い:世の中のあらゆる悪魔、邪念を払い除き、五穀豊穣、無病息災、万民安定
を祈願する舞。(資料③)
2.初掛り :五穀豊穣を祈念し、万物育成に立ち向かう喜びの舞。(資料④)
3.白石 :一家一族の身心ともに健やかに家業繁栄を願う舞。(なし)
4.花の舞 :長い冬眠よりめざめて、森羅万象ことごとく精機をいきふきし開花らんま
ん満ち足りて、よき実よき種をとこしえに伝え残す喜びの舞。(資料⑤)
5.新車 :芽立ち、育成、結実と春夏秋の大自然の恵みをうけて結晶したる五穀豊穣、
民生安定の喜びを天地の四方の神々に感謝の念を奉納する舞。(なし)
6.扇の舞:五穀豊穣、民生安定、千寿(扇寿)、万歳を祝う舞。(資料⑥)
7.玉獅子:五穀豊穣、民生安定、宝庫の恵みの宝玉を授かる喜びの舞。(資料⑦)
出典:①獅子舞の由緒書 ②兵庫県民族調査報告書12(兵庫県教育委員会作成)など
(注1) 秋祭りの日程は、10月宵宮(22日)、本祭り(23日)であるが、数年前から
地域住民が参加しやすい10月22,23日の前週の土、日に変更している。
(注2) 現在は、獅子舞の演舞者、演奏者が少ない為、一部の演目のみを実施。
以上
文責. 上食満獅子舞保存会
(資料、文面及び写真提供)
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